自分の力を信じたAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の連帯が重要だということは知っていた。しかし、それを過小評価した。 Aさんは、極めて優れた研究者で、何でも1人でできると考えていた。連帯は重要だが、100人の連帯なんかより、自分1人の力の方がずっと大きいと考えていた。 Aさんは、極めて優れた研究者なので、自分に絶大な自信があったのである。だからこそ、研究では他人のやらない分野に果敢に取り組み、大きな研究成果を挙げたのである。 だから、Aさんは、妥協をして他人に譲ることは嫌いだった。理系の連帯という考え方も、自分がまったく妥協しないという前提でなければ認めたくなかった。 |
考え方の違ったAさんとBさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の地位向上が重要だと思っていた。 Bさんも、理系の地位向上が重要だと思っていた。 しかし、Aさんと、Bさんは、具体的にどのように地位を向上させるなど、細かい点で考え方の違いがあった。 AさんとBさんは、互いに相手の細かい考え方の違いを許せなかった。 Aさんは、Bさんの不完全なところを突き、Bさんの考えは間違っていると言った。Bさんも、Aさんの不完全なところを突き、Aさんの考えは間違っていると言った。 お互いの言うことは、まさにそのとおりだったのである。 Aさんは、Bさんがだんだん我慢ならなくなっていった。 Bさんも、Aさんがだんだん我慢ならなくなっていった。 そして、Aさんと、Bさんは、お互いに協力しないことを決めた。 |
合理的に考えたAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の地位向上が世界にとっても、日本にとっても重要だと思っていた。 しかし、Aさんは、理系の地位向上が自分にとって得か損かを合理的に考えた。 Aさんは、理系の地位向上に向けて動いても、自分がつぎ込んだ時間、労力に見合った結果は得られないと合理的に計算した。 それは、まったく合理的で正しい計算結果だった。 Aさんは、何もしなかった。 |
理系の連帯が的外れと思ったAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の連帯が重要だということは知っていた。しかし、理系の連帯について述べられていることが、当たっていることもあるが、外れていることも多いと感じていた。 Aさんは、理系の批判眼により鋭く考えていた。 そして、Aさんは、理系の連帯という考え方自体を否定した。 |
理系の連帯が文系排除だと思ったAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系だったが、理系の連帯が文系を排除するものだと誤解していた。 Aさんは、みんな仲良くやるためには、理系は連帯してはいけないと考えた。 そして、理系の連帯という考え方自体を否定した。 |
理系の連帯が偽善だと思ったAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の地位向上が重要だということは知っていた。しかし、結局は人間のやることであり、偽善の側面から完全には逃れることはできないと感じていた。 Aさんは、理系の的確な観察をしており、まったく正しかった。 Aさんは、何をしてもすべて偽善であるから、「何もしないこと」により自分だけが人間の偽善の側面から完全に逃れられる考えた。 そして、Aさんは、理系の地位向上のために活動するという考え方自体を否定した。 |
60%の共感を目指したAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、理系の地位向上という1点で協力していくことが重要だということは知っていた。 しかし、Aさんは、自分の活動以外には、違和感を持っていた。他者への違和感である。 Aさんには、自分の活動以外には、自分が60%以上満足のいく活動はないと感じた。 よって、Aさんは、自分の活動以外の活動には、見るべきものがないという結論に至った。 |
理系の立場の違いを感じたAさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんも、Bさんも、理系の地位向上という1点で協力していくことが重要だということは知っていた。 しかし、AさんとBさんは、理系だったが立場がかなり異なっていた。 AさんとBさんは、お互いの立場の違いが我慢できなかった。 Aさんは、Bさんとは、協力しないことにした。 |
Aさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、科学技術の発展は重要だと考えていたが、Bさんと反目していた。 Bさんは、科学技術の発展は重要だと考えていたが、Aさんと反目していた。 Cさんは、科学技術の発展は、環境汚染を招き、地球を滅ぼす悪だと考えており、人間は科学技術を発展させるべきではないと考えていた。 Aさんと、Bさんは、互いに反目していた。Aさんは、Bさんの言うとおりにすることだけは我慢がならなかったのである。 Aさんは、Bさんの案に賛成するぐらいなら、Cさんの案に賛成した方がよいと思った。 |
Aさん (仮想的な例であり、実在の人物とは関係がありません) |
Aさんは、自分が理系の地位向上のために何かをしても、他の人はどうせ動かないから、何の意味もないと考えた。 Aさんの分析は正しかった。他の人は動かなかった。 他の人も、Aさんと同じように考えたのである。 |