理系地位向上運動の動機
I.理系地位向上の動機
1. 自分の地位を上げる
自分の地位を上げたいという動機だけで理系地位向上運動をすると、社会全体で理系の地位が少し上がっても、
理系地位向上運動につぎ込む労力の元は取れないと考えてしまうかもしれません。
2. 理系全体の地位を上げる
理系全体の地位を上げたいという動機で理系地位向上運動をすると、目標が遠く感じ、無力感があるかもしれません。
3. 日本を発展させる
日本を発展させるという動機から理系地位向上運動をすると、目標が遠く感じ、無力感があるかもしれません。
II. 理系向上運動を続けやすい動機
1. 理系の地位向上の動機としての人命救助
科学技術の発展は、平均寿命を伸ばし、人命救助に大きく貢献してきました。
人命救助という動機ならば、目標が遠く思えても続けられるでしょう。
少しでも前進すれば、それだけ多くの人命が救助されるからです。
2. 医師の地位が高いことによる人命救助
医師の地位向上は、優秀な人材を医師に集め、それが人命救助の確率を高めます。
すなわち、医師の地位向上により、人命救助がなされるのです。
逆に、医師の地位が低くなり、医師に人材が集まらずに医療の水準が下がれば、多くの人命が失われます。
3.人命救助に貢献している理系は、医師だけなのか?
人命救助に貢献している理系は、医師だけではありません。
医療関係に従事する理系、薬を作っている理系、医学研究をしている理系などはすぐに思いつくでしょう。
また、医学系、薬学系、生物系でなくても、人命救助に関与している理系はたくさんいます。
たとえば、電気技術者が、病気の早期発見率を1%高める検査機器を作り、1人の医者が一生に救える人命よりも、多く
の人命を救うこともありうるでしょう。
さらに、医学や医療とは一見何の関係のない理系が、科学技術の発展に寄与することで、長い目で見れば、多くの人命
救助に貢献しています。
しかし、そのことは、社会にあまり認知されていないのではないでしょうか。
4.医学、医療以外を通じての理系の人命救助への貢献
医学、医療以外でも、多くの理系が人命救助に貢献しています。
消防士、災害の際の救急隊員、ライフセーバーなどはすぐに思いつくでしょう。
また、建築士が耐震性を十分に作り、地震の際に人命が救助されれば、これも理系による人命救助でしょう。
電気、ガス、水道、交通網などのライフラインに関連する理系も、事故・災害の際等の人命救助につながります。
食品関係の理系も、食品によって人々の健康を守り、人命救助につながるといえるでしょう。
5.文系も人命救助に貢献しているのではないか
もちろん、多くの文系も人命救助に貢献しています。
しかし、人間の体は物質でできており、物理、化学、生物学の法則に支配されます。
よって、人命救助には、科学技術の力が大きく影響するわけです。
III. 動機のない理系地位向上運動とは?
1. 動機がある理系地位向上運動には限界がある
人命救助というのは、理系地位向上運動の動機としては、続けやすいものであると思われます。
しかし、さらに突き詰めて考えると、動機のある理系地位向上運動というのは限界があるのではないでしょうか。
動機があると、なかなか理系地位向上が実現しないという無力感に負けるかもしれないからです。
理系地位向上運動に動機がないとはどういう状態でしょうか?
たとえば、Aさんに、「なぜ理系地位向上運動をしているの?」と聞くと、「何の理由もない」と答えます。
Aさんの「動機のない理系地位向上運動」は、多くの理系に広まっていきました。
2. 動機のない理系地位向上運動の結果
その結果、以下のことが起こるかもしれません。しかし、それが起こらないことに一喜一憂しないように、
何の動機も持たないのはどうでしょうか。
(1) 科学技術関連人材の地位向上
(2) それによる日本の科学技術水準の大幅な向上
(3) 日本が衰退していく国ではなく、世界で始めて「科学技術革命」を引き起こした国として世界から注目を浴びる
(4) 日本経済も大幅に将来の見通しが良くなり、高齢化社会の諸問題が解決される
(5) 日本が世界の科学技術の発展に大きく貢献する。
(6) 多くの新しい治療法や治療機器が、日本発で世界に広まる
(7) 今までの科学技術水準では救えなかった病気が治るようになり、多くの人命救助がなされる
理工系.comに戻る
本ページは、リンクフリーです。Copyright
© rikoukei at 理工系の地位向上の会 2008.4.5
All Rights Reserved.